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悪夢による睡眠障害について


こんにちは。

女性障害者専門 総合「性」サービス TiME(タイム) オーナー 二ノ宮 です。


以前の配信で睡眠障害の話の延長で「悪夢障害」の話をしましたので

ブログに残しておきます。



悪夢障害とは

長くて極度に不快な夢を繰り返し見ることがある。

悪夢から起きたときに見当識が保たれており、夢の内容を思い出すことができる。

そして、悪夢の内容によって

睡眠、日中の活動に支障が出る病気です。

レム睡眠のときに生じるパラソムニアとして知られています。

※レム睡眠とは  レム睡眠とは、急速眼球運動が起きているときの眠りの状態です。

 rapid eye movementの頭文字から名付けられています。



どんな原因で悪夢を見るのか

悪夢障害はレム睡眠のときに生じますが、正確な原因は分かっていません。しかし、悪夢を見る要因が、いくつか知られています。

具体的には、日常生活でのストレスと不安、事故や怪我などの出来事、睡眠不足、薬剤、アルコール摂取などがあります。内科の病気、心不全、がん患者に合併することもあります。性被害によるトラウマが原因になることもあります。


こころの病気の中では、うつ病、不安障害、統合失調症などで、悪夢を見る悩みを持っている人がいます。精神の病気は睡眠の質にも影響することが知られています。


冬期において、うつ症状、過食、過眠の傾向が出現する冬季うつでは、悪夢を見ることが多くなります。

精神病の中で、心的外傷後ストレス障害の場合、悪夢が繰り返して起こる症状を訴えて、睡眠外来を受診する場合があります。

特に戦争に参加して心の怪我を負って、心的外傷後ストレス障害となった人では、52%の割合で、悪夢を見ることが報告されています。退役軍人は、悪夢は戦場で受けたトラウマを再現する傾向が高いようです。


レム睡眠行動障害の人が見る夢の特徴は、何かに襲われるような内容が多いです。同時に夢の内容に反応して体を動かしてしまいます。認知症の前駆症状であるので、医師の診察を受けることが重要です。


悪夢障害の診断はどうやって行われていますか

医師による問診、症状の経過の確認、睡眠日誌による症状の出現などを総合して、診断が行われます。

悪夢の症状が出現することがある他の睡眠障害、睡眠時驚愕症、てんかん、レム睡眠行動障害、睡眠時無呼吸、ナルコレプシーとの鑑別を要するときは、終夜睡眠ポリグラフ検査を検討します。



セルフチェックの方法

  • 嫌な夢を見て目が覚めることがある

  • 夢を見て、恐怖、怒り、寂しさなどの感情が出る

  • 目が覚めたときに、すぐに意識が戻っている

  • 朝方に嫌な夢を見ることが多い

  • 夢から目が覚めた後に、再び寝入ることが難しい

気になる症状に思いあたれば、睡眠専門医に話をしてみることを勧めます。どのくらいの頻度で悪夢の症状が出現しているか、内容などを記録してください。診断するときに、参考になります。


悪夢で困っている人は多いのですが、医療従事者に症状を伝えきれていないことが報告されています。そのため、治療が必要であるのに、まだ診断されていないことが少なくありません。


普段から、夢の症状に注意して、悪夢障害が疑われる症状があれば、かかりつけ医に相談することが大切です。



何科の病院の診察を受ければ良いか 精神科、心療内科が窓口となることが多いです、地域にある睡眠障害を専門としている病院への相談を勧めます。


対処法  悪夢の症状を引き起こしている病気、薬の影響があれば、それらの対策をします。 外来では、カウンセリング、ストレス解消法の相談があります。心的外傷後ストレス障害による悪夢に対しては、イメージリハーサル療法が有効です。その他、認知行動療法、自律訓練法などを行うことがあります。 薬による治療としては、睡眠薬、抗うつ薬、 非定型抗精神病薬などを検討します。



どうやって予防すれば良いか

ストレスの解消、カフェイン摂取を控えること、そしてリラックスできることをしてください。寝酒の習慣がある人は、寝る前にアルコールを飲むこと中止しましょう。

睡眠不足と生活リズムの乱れがあれば、十分な睡眠時間をとること、そして、就寝と起床時間を一定にすることが大切です。



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